
能登を訪れ、その自然に心を揺さぶられた上島洋山先生が、現地に移り住み、研究を重ねて考案した「海草染め(うみくさぞめ)」と「手繍い織(てすくいおり)」。「海を染め 風と織る」、独自の手法でうみだされた能州紬は、日本の故郷を思わせる逸品です。



能州紬は糸の艶、軽さ、着心地の良さで今までの紬のきものとは違います。見た目には地味でも着てみると肌を艶やかに輝かせたり…その秘密は「海草染め」にあります。日本海のコンブ、ワカメ、ヒジキなどの海草の色素で、絹糸を染める事によって絹糸の艶に海草が溶けあって、優しい発色をします。
その上に植物染料を加えると様々な色彩と輝きが生まれ、まさに自然を身にまとうといえるでしょう。

能登つづれ織りから考案した「手繍織り」の特徴は模様を緯糸で織り出すところにあります。
図柄の裏地に縫い糸がまったく出ず、表裏同柄に織り上がる独特の手法です。何色もの色糸を一筋ずつ一本一本織り込んでいくので、同じ物が二つとできない、しかも能州紬ならではの趣きのある絵画的な柄がうまれます。

